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春がやってくる

こんにちは、禄里です。


最近僕の周りが何だか騒がしい。
春だからか?そうかも知れない。それにしても今年はたくさんの変化が起こる春になりそうだ。公私ともにね。

──────

春が来るといつも思い出す出来事がある。
今の家に引っ越して間もない頃。確か息子が小学校に入学する年、今くらいの時期だった。

僕はいつものように息子が寝入るまでの間、隣に寝転んで彼の顔を見ていた。愛する人が眠りに堕ちるのを見つめるのは、人生における最も幸せな瞬間のひとつだ。
すると夜の静けさの中からぼんやりと蛙の鳴き声が聞こえてきた。
古い農家が土地を売り開発されたわが家は、周りに農業用水路がそのまま残されている。多分そこで鳴いているのだろう。ラジオの音や生活音に消されていた蛙の声は、夜更けの静けさと共にいつの間にか街灯もない真っ暗な空間に溢れていた。

しんとした何もない空間から聞こえてくる蛙の鳴き声にいささか驚いたのかもしれない、眠りに堕ちる寸前だった息子は少し目を開き僕に聞いた。


「ねえ、あれ何の声?」

「蛙だ。暖かくなってきてるからな。きっと冬眠から覚めたんだろうよ。」

「ふうん」

「ということは・・・?」

「・・・ということは?」

そして突然目を大きくひらいて声をあげた。誰も知らなかった秘密を発見したみたいに。
 

「もうすぐ春だ!!」


──────

蛙の声はいつの間にかやってくる。もちろん今年も。そして早いもので来年息子は高校受験だ。


かえるくん、ずいぶん歩いてきたもんだな。
かえるくん、ずいぶん長い時間が経っちまったんだな。
かえるくん、これからもよろしくな。


また新しい季節、新しい一年、新しい一歩が始まるんだ。
少しくらいうるさくても仕方ねえな。たくさん鳴けよ。好きなだけ鳴けばいい。

だって始まりなんだもの。


僕は、聴いている。新しい季節に期待を込めて。
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