ついに・・・

この度、3月22日の板橋の保育園を最後に「どうぞのいす」が公演終了となります。
2020年2月~新型コロナ禍で様々な公演が中止や延期になってしまい、「どうぞのいす」も同様でした。
何とか原作(著作権者)の温情により2年間の上演権を延期してもらえることになり、
中止や延期になったところへは行くことが出来ました。(感謝しております)
この作品で私達も、誰かを思いやる気持ちの大切さを学び、これからも「どうぞ」の気持ちを胸に
より一層精進していきたいと思います。
政府の方針により、新型コロナが5月8日に5類(季節性インフルエンザと同等)へ移行になり、
これまで園に呼べなかったところも、来年度から数年ぶりに観劇会を復活する声が届いております。
この作品の問い合わせに応えることが出来ないのは残念ですが、
これからも素晴らしい作品を人形劇にして、子ども達と作品の出会いを作り続けたいと思います。

Tatsukiでした~☆
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19:34 | ご挨拶 | comments (0) | edit | page top↑

『2023年 年頭のご挨拶』 人形劇団ポポロ 代表 山根宏章 

新年あけましておめでとうございます
  昨年は劇団創立50周年記念年ということでいろいろお騒がせし、大変お世話になりました。様々な年代の多くの方々に3公演4作品をご覧いただいて、それぞれの楽しみ方で喜んでいただいたことに心より感謝申し上げます。
  何しろ芝居はお客様あって成り立つもの、皆さまの気持ちをひと匙乗せて頂くことで楽しみ百倍になるってことを今回の三公演で、今更ながら腹の底から背中の端々までほんとに思い知らされ、私もまた自ら深い感銘を受けました。
  19才から85才まで人形劇役者として66年の間現役を続けてこられたのも、多くの先達や先輩の方々からご指導ご鞭撻いただいたことと共に沢山の仲間たちとの交わりが支えになったと感謝しております。と同時に、数えきれないほどのお客様の励ましと叱責があったればこそ今があるとしみじみ感じております。有難うございました。
  さあこれからは、新しい次の50年に向かっての第一歩を間違いのない方向へ踏み出していかなくてはなりません。コロナ禍に流されてグズグズしているわけにはいかないぞと急き立てられる思いです。ロシアのウクライナ侵略に始まった戦争の危機は世界中に好戦的な風潮を生み出して私たちが人形劇芸術で追い求め積み上げてきた国際的な互いの理解と交流の流れを理不尽で独善的なミサイル攻撃によって、人類はおろかこの地球という大事な星までも破滅させてしまう危機に追い込んでいるのですから。
  僕は先の大戦で従兄を三人戦地で亡くしました。僕はまだ小学1年生で彼らは16~18の朴訥な若者たちでした。戦地へ出発直前の一人をその時はまだ大阪で暮らしていた僕は父と一緒に見送りに行ったことがあります。せわしく兵隊さんが行きかう兵営のそばで「叔父さん、わしぁこの通り元気で行ってきますけぇ・・・あのぉ・・・鳥取の親を頼みます」ニッコリ笑って振り返り「おみゃぁも早よ大おきぃなってなあ」と小さい僕の背中をドスンとたたいて去っていきました。それっきりもう会えなかったのです。のちに会えたのは仏壇の横に立てかけてある額縁の中の兵隊姿の写真だけでした。彼らの人生は額縁の写真に固められてしまったのです。
戦争を始める人間は必ず自分の正当性を主張します。しかし戦争はまぎれもなく暴力であり平気で殺人を正当化する行為だと思うのです。そのあげくおびただしい戦争被害を生み殺戮とその報復が繰り返されることになるのです。そして真っ先に犠牲になるのが子どもをはじめとする弱い立場の人間です。僕らは、僕らの仕事は絶対それを阻止していく力にならなくてはいけないと思います。理不尽な行為に見て見ぬふりは同罪と思わなくてはならないでしょう。愛しい人を額縁の中に殺人者の衣装をまとわせたまま固めてしまわないように、殺し合いの論理をまかり通させないように意識を高く持って日々の創造活動に取り組んでいきたいと改めて思います。
今年一年、皆様のご健康とご多幸そしてご発展を心からお祈りいたします。
2023年1月3日         劇団代表者  山 根 宏 章
14:41 | ご挨拶 | comments (0) | edit | page top↑

『近ごろ痛感する―子どもを《キケン》から守るには?』ポポロ代表 山根宏章

役者・脚本・演出・じっちゃんの狭間で  山 根 宏 章

近ごろしきりに見聞きする子どもが事件や事故に巻き込まれるニュース、痛ましく切なくやりきれない気持ちになります。しかも、だんだん多くなってきている気がするのです。どうにかならないのかなと思うと同時に、どうにかしなくてはと気がかりでしょうがないのです。
僕は仕事柄、子どものことがしょっちゅう気になります。でもそれ以上に、気になる事態が多すぎる気がするのです。
役者として、子どもに接することが多い。でも、こうやって人形劇に出会える子どもは幸せだなあとつくづく思うし、こちらもそのしあわせの相棒となって幸福を味わっています。勿論自分の持っているありったけの生命力を活かして相手の子どもたちをその幸福からこぼれ落ちないように気を配ります。コロナ禍のせいでこのところ存分に遊ぶこともできない子どもたちにとって、この時間はかけがえのない大事な時間だから一生懸命接しているのです。
と同時に、この子らにとっていま必要なものは何か、脚本演出に携わっているときには当然のことながらいつも考えつつ暮らしています。テレビやネットを見ている限りだとこの日本は一見裕福そうです。だけど片方で食事に事欠く日々を送っている子どもも知ってのとおり沢山います。どうにかしなくてはと思いながら実質的には何もできないでいます。

そんな中で、三連休を迎えてじっちゃんに孫たちの世話が回ってきました。親たちは仕事に出かけます。あとは無事にこの子たちを楽しく過ごさせ、おいしく食べさせ、元気に時間を送ることを、一瞬の手抜きもなく努めなくてはなりません。2才児は何をするかどこへ行くかわかりません。5才児はいろいろやりたいのにやれない不満がたまります。ついついDVDの力を借りたり、テレビ番組を見る仲間に引き入れたりしてはハラハラドキドキ一日終わって寝かせようとしてもなかなか寝ない、泣く、怒る・・・泣きたくなった時、「ただいま」「あっママだ」とたんに錠前が外れたように飛んで行き今日のいろいろをしゃべるけど、ママは《スマホ》をまさぐって生返事!ひょっとしてこれが可愛い子どもを危険にさらすきっかけになるのでは・・・?
おとなはもっともっと子どもを、子どもの今を正面から相対してみる訓練をやる必要があるのでは…?とその時、「あの子見つかったかな?・・・まだなの、心配ねえ」とまだスマホを覗いているママでした。
あああ、何とかしなくっちゃ、子どもが危ない!ただもう祈るのみのじっちゃん役者でした。・・・・・・ホントになんとかしなくっちゃ。
09:26 | ご挨拶 | comments (0) | edit | page top↑

『おかげ様で50年、あっという間の50年』 劇団代表 山根宏章

おかげ様で劇団創立五十周年事業の第一弾「だいふくもち」のダブル公演が大過なく終わりました。コロナ禍第七波のピーク真っただ中の、それも未曽有の猛暑がうち続く非常事態の中にもかかわらず劇場へ足をお運びくださった方々そして子ども達に心より御礼申し上げます。
四月から本格的に始まった今回の公演準備、当初は「山根宏章ひとり芝居」のみの予定であったのを変えて《同じ原作から二つの作品づくり》という離れ業とも言える提案を申し出た時にはまだ事の重大さを認識していなかった、という自らの浅はかさに気づくまでにさほど時間はかからなかった。
人形を別々に作り音楽も和洋スタイルを変えて臨んでみたものの、脚本が同じというのはDNAが同じということでありそうそう違ったものにはなり得ない、ということを
劇作講座の皆様から頂いたご指摘で理解はしたものの、そこからどうしたらいいものか稿を重ねても重ねても展望は見えず寝ているのか覚めているのか分からない日々が続きました。
 突破口は片方を若い人たちの発想に委ね――何しろ、ケコミがバラバラになるというのは今までにない表現であり、それを可能にする技術の開発には若き演出者の山根禄里君の粘り強い取り組みにようやく救われたと言っていい奇跡的な成功がもたらされた――劇団員全体のひと針ヒト刷毛ひと捻りが積み重なって出来上がった躍動的な舞台であったと思います。
 そしてもう一方は邦楽の仲林光子師匠が辛抱強く不器用な演者――山根宏章の身勝手なひとり芝居に文字通り活を入れ続けて活き活きした舞台に救い上げてくださったことと、昔っから僕の舞台に協力し続けてくれている人形美術家の松本真知子さんとその夫君のおかげで人形が勝手に動いて表情をつくって呉れたことでそんなに動かなくても人形が生き続ける舞台になったのではないかと思っています。
 そしてもう一つ、5年以上も関係が途絶えていた酒井みどりさんがはせ参じてくれて葛山美奈子とともに三番叟の人形を始めAプロの人形たちの衣装などベテランの腕を見せてくれたことでようやく初日にたどり着けたこと感謝の限りです。
 考えてみるとこの50年あっという間の出来事のようでありながら今回と同じような試行錯誤の連続であったようにも思えます。この先どのくらいのことができるのか分からないけどまだもう少し《人形劇を探す旅》を続けていけたらいいなあと今缶ビールを口にしながら考えている僕ですが、しばらくぶりに僕の膝で遊ぶ1歳10ケ月の孫娘はもうすっかり会話ができるようになっていてその成長ぶりに舌を巻いてしまいました。ああ僕も頑張らなくっちゃ・・・!あっという間に時間が経っていきますねえ
 皆さん本当にありがとうございました。

山根宏章
09:49 | ご挨拶 | comments (0) | edit | page top↑

『ポポロと子どもたちの未来を考えながら』 文責 劇団代表 山根宏章

昨日、子ども・おやこ劇場の交流会に出かけました。劇団や音楽団体などの表現者グループと子どもの健やかな成長を願うおとなたちの組織(と言うと固苦しく聞こえますが、演劇や演奏や様々なパフォーマンスに触れ合う機会を軸に、自分たちのサークル活動を通して各年代の子どもたちの心が成長し発達していけるように周りのおとな達ともども日常活動を続けている集まりの、いわば世話係をしている方たち)との交流会です。
まず《劇場》の方から、自分たちが今どんな時代に生きていて、そのためにはどんな作品に触れたいのか、そしてその日常活動の現実はどうなのか、という話が具体的な事実を織り交ぜながら語られ、表現者の側からは今こんなことを思い考えその結果こんな作品を提供したいを思っているが、現実はこういう状態にあって試行錯誤しながら日々活動している、というような形で話は進んでいきました。
そこで出てくるのは、やはりロシアのウクライナ侵攻による現状に対するそれぞれの思いと子どもたちの反応の様子、さらには我々にできることは何だろうといった自分自身に照らしての切実な思いや意見が述べられました。
毎日テレビで流される悲惨な戦場の様子を見るにつけ、非人道的なロシアの行為に対する抗議とか非難のやり場のない感情がほとばしり出るのですが、ここで思い出すのは太平洋戦争の末期のことです。そのころ僕が住んでいた大阪では毎日サイレンと「警戒警報発令!」の声に防空壕に飛び込む日々を送っていました。ある日、僕は母親に連れられて上(うえ)六(ろく)の近鉄百貨店に行きました。入り口のコーナーにB29(爆撃機)の残骸が展示されていて、それをおとな達が口々にわめきながら足でけっていました。それはそれは憎しみのるつぼで僕も一生懸命蹴ったことを覚えています。5才か6才のころです。その戦争は⦅聖戦》とよばれ、「欲しがりません勝つまでは」が合言葉でした。
でも、戦争が終わってみるとそれは自分たちの国が《先制攻撃》を仕掛けて始まった戦争であり、国土を広げて南の国――赤道直下まで侵略していく戦争だったのです。そしてその終わりは、ヒロシマ・ナガサキの原子爆弾の投下を受けた後でした。新聞の号外には焼けただれて苦しむ人たちの写真がのっていました。言いようのない恐怖を感じたのでしょう85才になった今でもその画面が目の裏に焼き付ているのです。
今この不幸な事態に便乗して《軍備を増強しよう、核兵器を使えるように共有しよう、先制攻撃が必要だ》という人たちが平和憲法が邪魔だ変えろとわめきだしています。冗談じゃないでしょう。戦争する人は必ず自分は正しいと言い張ります。百歩譲って正しいとしても。正しければどんなことをやってもいい理屈にはなりません。今こそみんなで戦争に反対し、非人道的な行為を糾弾していく必要があり、何はともあれウクライナの人々を救援し支援していくことが先決であり、絶対に憎悪の連鎖を断ち切らなくてはなりません。
まだまだ戦争が続いています。なのに、うその話のようにテレビではバカ騒ぎや悪ふざけの番組であふれています。よそごとにしている先にはまた日本の血塗られた過去が待っているように見えます。だから僕たち演劇人はこうした事態の中で自分たちが見つめる現実を正しく見極め自分たちが求める未来を確かに描いて行動する必要があります。
5才の孫娘が聞きました「なんでこんなことするの?」「悪い人がやったんだよ」「悪い人って誰?」「ロシアのプーチ・・・」まてまて、それを選んでいる人、黙ってみている人、手助けしている人、それと同じ手口で自分の国の安全を語っている人、・・・ぼくらは問われています。子どもたちの未来を間違いのない形で受け渡していくその道筋を「あなたたち大人はどうするの?」って。
そしてその答えを作品の上で表現していく責任が僕たち表現者には課せられているはずです。ものの道理をしっかりと正しく偏らないで自分と重ね合わせて分かりやすく、おとなにも子どもにも心にしみる形で自らを表現してゆく。大変だけど地道に歩んでいくほかないでしょうがそこにしかポポロの未来はないだろうしこの愛する子どもたちの幸せな未来もないと思うのです。ウクライナで起こっていることは《決してよそ事ではない》ということを肝に銘じましょう。  
17:21 | ご挨拶 | comments (0) | edit | page top↑

『新春のごあいさつ』 人形劇団ポポロ代表 山根宏章

明けましておめでとうございます。
コロナに明けコロナに暮れたこの2年、皆さまには恙なくお過ごしだったでしょうか

人と会い人と楽しみ分かち合うことがままならない状況下で私たちは、人と一緒にたのしみを生み出すのが私たち芸能者に与えられた仕事として粉骨砕身その務めを果たすべく努めて参りましたが《会うこと近づくこと》が厳しく制限される中で、今更ながら《会うこと語ること、共に楽しむこと》の大切さを痛感させられております。

いろいろの工夫を生み出しながら、一つの公演を2回3回に分けて文字通り身を粉にして演じることも日常となってきました。
とは言え今年85才の僕には、マスクをつけたまま階段上って荷物を搬入しやっと舞台設営を果たした上の3回連続上演というのは正直なところ格闘技そのもの、早くこの状況が収束してほしいと切実に願う毎日だったものの、何とか無事に終えると、「フフフまだまだやれるなあ」と変な自信が沸く始末。
そこでふと調子に乗ってやりたい芝居を数えてみると、なんと95歳までかかりそう。生涯現役の道ははるか遠くまでつながっているようでチェッカーフラッグはまだ見つかっていません。

と言ったようなわけで、今年も私自身舞台の先端に立って頑張っていこうと思いますので、若い劇団員ともどもよろしくお願いいたしますとともに、芝居の相棒である皆様にはくれぐれもお身体大切になさってよい年を過ごされますよう心からお祈りいたします。みんなで楽しみ作れますように❕

2022年  元旦

16:57 | ご挨拶 | comments (0) | edit | page top↑

おとし玉公演がライブ配信になりました!

1月11日(月・祝)に予定しております「おとし玉公演」ですが、
緊急事態宣言を受け、今年は無観客で「ライブ配信」にすることにいたしました!
配信はYOUTUBEにて無料で配信いたします。


毎年、ポポロのアトリエにて皆さまにお会いできるのをとっても楽しみにしていたので、無観客となってしまうのはとても残念です。
しかし安心して人形劇を楽しんでいただく方法を検討した結果、
オンラインで配信する事にいたしました。

2021年1月11日(月・祝)13:30~
YOUTUBEにて配信予定

アーカイブでも1週間ほど見られるようにする予定です。

また詳細が決まり次第、順次お知らせいたします!
外出もままならない毎日・・・ぜひポポロの人形劇をお家で楽しんでいただけたらと思います!

配信で皆さまにお会いできるのを楽しみにしています!
10:57 | ご挨拶 | comments (0) | edit | page top↑

2021年 新年を迎えて

朝の散歩の途中、信号を渡っているとその鼻先を後ろからやってきた乗用車が猛スピードで横切っていきました。「バカッ!何するんだっ」怒鳴ってみても後の祭り、むなしいけど助かった安堵の吐息をつきながら散歩道を歩いていくと、梅が咲いていました、白い小さな梅の花です。大雪のニュースが伝わってくる中で、春の予感です。うれしい!!じっとしていても自然は確実に、変わらない営みを僕らに教えてくれている。

そういえば9月の半ばに生まれた赤ん坊――いえ、“ぼくの”ではなく“僕の娘の娘つまり孫”です。その赤ん坊の表情がどんどん変わってくるんです。赤ん坊語の辞典を作りたいなあと思うほどあれこれ喋ってくれて、相槌を打つとさらに乗ってきて尽きないぐらい。昨夜見た夢の話、これからやりたい夢の話、パパやママやお姉ちゃんへの愚痴などため息交じりに喋ります。(確かにあの人たちスマホやテレビ・ビデオに夢中だものね)チョッピリ残念なのはじっちゃんばっちゃんと過ごす夢はぜーんぜん無さそうなこと、だけど可愛い!
愛する者がいると心が広がって穏やかな気持ちを取り戻せて「そんなに急いでどうするの」って気持ちになってくる。

そうだ今年は丑年、じっくり構えてしっかりした舞台づくりでたくさんの子どもたちと出会えるように《がんばろう》・・・いつもと同じ口癖が出てきた年の初めのウォーキング、冷たい風と息苦しいマスク、でもきっといいことありそうだなあ《がんばろう》あ、また言った!春一番のお話。
〈ついでにもう一言〉
「心に太陽を、唇に歌を持て」戦後小学生のころに教わったこのフレーズ、これって80年の間けっこう役に立ってます。よかったら皆さんもいかがでしょうか?
いいですよ、きっと!・・・ではまた。      
2021年1月4日       人形役者の ヤマネヒロアキ でした
09:22 | ご挨拶 | comments (0) | edit | page top↑

はや葉月、喘ぎあえいでやっと立秋にたどり着き。いまポポロは・・・

お蔭さまでなんとかポポロの10人元気を保っておりますが、皆様お変わりなくお過ごしでしょうか?
  南九州をはじめ全国各地に被害をもたらした大雨で被災された方々には心よりお見舞い申し上げます。コロナ禍の下での復興作業はさらに困難極まりないでしょうし、そのうえ梅雨明けとともに猛暑の日々が襲ってきました。くれぐれもご自愛くださいますよう切に願っております。
  
夏になれば暑さに弱いウイルスは退散すだろうという根拠のない予想はあっけなく裏切られて、巨大な感染の第二波が全国に覆いかぶさり淡い期待を寄せていた地方巡演の予定も次々キャンセル、辛くも延期となったところへは出来る限りの感染対策を張り巡らせて舞台の火を灯せるように今日をしっかり生きていこうと誓い合いつつ、ディスタンスを保ちながら、芝居の熱を無くさず、熱中症に気をつけてと、矛盾だらけの日々の中、いい汗冷や汗脂汗に浸っています。
  とはいえ霞を食って生きるには修行が足りず、マスクの売り上げはか細くて備蓄の米びつも底をつきここが思案の正念場と思いまどいながらも、道行く方々から遠くの友人知人まで「がんばれ!」「続けていって」と励ましの声とカンパをいただいて気を奮い立たせております。
底知れない病魔と相次ぐ自然災害との戦いで社会全体が困難の真っただ中となると子どもたちのことは忘れ去られがちであり、とくに心の成長には目が届かなくなっている今こそ、私たち芸術芸能に携わる者の役割はさらに重要だと考えています。
この災厄に打ち克つすべを様々な知見と自らの熱意をもって見つけ出し、しっかりとした対策をもって《安心の中で心の広がる世界を子どもたちにしっかり届けたい》という私たちの思いを実現できるよう万全の準備を持って臨んでゆきます。
皆さまご支援のほど何卒よろしくお願い申し上げます。
暑さはさらに厳しくなります折から熱中症にもお気を付け下って、どうぞ皆さまつつがなくお過ごし下さいますよう心からお祈り申し上げます。
劇団代表  山 根 宏 章 

【ついでながらお知らせ】
8月31日(月)22時から放映の、フジTV系列の番組「所JAPAN」に私が出演しています。人形ともども元気に愛嬌を振りまいてますので、ぜひぜひチェックしてみて下さいね!
番組のHPはこちら
10:34 | ご挨拶 | comments (2) | edit | page top↑

ポポロの今をご報告いたします。

水無月を迎えましたが、おかげさまでポポロはなんとか健在です。
 新型コロナウイルスが不意にやってきて世界を蹂躙し、私たちの日本にも猛威を振るっております。皆様つつがなくお過ごしでしょうか?もしや運悪く罹患された方々には心よりお見舞い申し上げますとともに、不幸にもお亡くなりなられた方々とご家族様には謹んでお悔やみ申し上げます。
感染拡大のためすべてのイベントは出来なくなり、ご多聞に漏れず私たちポポロも2月後半から3月にはすべての上演はキャンセルとなり、そのあとも国の緊急事態宣言のもと4・5・6・7月と将棋倒しのようにすべての活動が自粛休業でストップ状態となり、50年間毎年続けてきたおなじみの保育園でさえ8月初旬の公演ができなくなるという、泣くに泣けない困難に陥りました。
そんな中で、細々ながら手作りマスクによって活動の継続と創造の確保を目指しておりましたところ、地域の方々が「がんばって!」と激励かたがたマスクを買い求めて下さったり、近くの水道道路のそばのおじさんには「ここは人通りが多いから売りにおいで」と軒先を貸して頂いて大好評を博したり、新宿子ども劇場からは数度にわたって「子ども用から大人用マスク」をたびたび注文をいただいたり、やはり40年以上のお馴染みのミチル幼稚園さんからは「ブログを見たから」と70枚など大量注文があったりでその都度《にわかマスク工場》は活気づき、あるいは「おつりはいらないカンパだよ」なんて2000円とか3000円とか置いて行ってもらったり、知り合いから通りかかった人まで「子どものための文化の火を消さないで、頑張って!」と多くの人たちからの激励をいただいて、うれし涙とともにしっかり頑張ろうという思いを新たにしているところです。
コロナ禍はまだまだ収まる気配はありませんが、3月には中止した公演を宣言解除とともにいち早く「6月後半に上演しましょう」と山梨のひまわり幼稚園さんからお電話いただいた時には上演班はもとより劇団員みなうれし涙にわきました。上半期唯一の上演を宝物にして、いまポポロはにこやかに歩みを再開しております。この先まだまだ困難は続きそうですがお客様や地域の方々との絆そして感謝を忘れず、しっかり劇団活動を推し進めて参ります。
暑さ厳しき折から皆様もどうぞお元気で、またお会いできる日を楽しみに、お健やかにお過ごしくださいますよう心からお祈り申しあげます。
2020年6月16日     人形劇団ポポロ代表  山 根 宏 章

*凡人の句を水無月に寄せて一句  『コロナとも付き合う覚悟田の月に』
13:52 | ご挨拶 | comments (0) | edit | page top↑